「まったくの初心者だけどついて行けますか?(体力や記憶力など)」
当教室で、フラを習うことを検討されている方から、このようなご相談をいただくことがあります。
振りつけを覚えるのが難しくて、曲に合わせて踊れないんじゃないか?と、ご不安に思っていらっしゃる方は少なくありません。
実際には、経験者の方であっても新しい振りつけを覚えるのは大変です。
また、振りつけを覚えていたつもりでも、イベントなどでステージで踊るときに緊張してしまい、振りが飛んでしまったという経験をしている生徒さんもいらっしゃいます。
そして、振りつけを“順番”で覚えておられる方は、ひとつの振りが飛んでしまうと、その後の振りが全部飛んでしまうということがあります。
「順番」というのは、①右手をななめ前に上げる、②右足を一歩踏み出すといった感じですね。
これだと、なかなか振りを覚えられないですし、ひとつ飛んでしまうとその後がすべて飛んでしまいやすいんですね。
フラの振りが覚えやすく&忘れにくくなる方法
そこで、当スクールで行なっている「振りつけを覚えるコツ」をご紹介したいと思います。
それを実践されると、振りつけを覚えるスピードが上がります。
また、一度、覚えると忘れにくくなります。
さらには、踊っている最中に振りが飛んでしまっても、リカバーすることができるようになります。
その方法とは「イメージで覚える」ということです。
具体的には、当スクールで振りをお伝えするとき、いきなり踊ることはしません。
まずは、曲の解説からはじめます。
歌詞カードを配り、歌詞のハワイ語を朗読し、その日本語訳を説明するようにしているんですね。
とりわけ、フラを習いはじめたばかりの生徒さんが多いクラスなどでは、曲を日本語で歌いながら振りを説明することもあります(曲のストーリーがイメージしやすくなります)。
どうして、このようなことをはじめに行っているのか?というと、それはフラの起源や歴史を知ることで理解していただくことができます。
もともと、古代のハワイには文字がありませんでした
古代のハワイアンたちは、神話や物語、神様に捧げる祈り、王族の家系図、歴史、自然の美しさなどすべての情報を詠唱(オリ)とダンスで表現し、子孫たちに伝えてきました。
ですので、フラの曲ひとつひとつに歴史や物語があるんですね。
そして、そこで踊られている振りは、特定のビーチでなびく波や風を表現しています。
つまり、フラの踊りひとつひとつに明確な意味があり、歴史や物語が込められています。
そのようなストーリーを頭の中で鮮明にイメージできるよう、はじめに曲の解説をしています。
ポイントとなるハワイ語を聴きとり、理解できることをめざす
そのうえで、曲を流しながら踊るときに、ポイントとなるハワイ語が聴きとれることをめざしています。
なぜなら、ポイントのハワイ語が聴きとれればフリがわかりますし、ストーリーも思い出すことができ、それに伴って踊ることができるようになるからです。
例えば、私たち日本人であれば盆踊りで流れている曲の歌詞を聴けば踊れたりしませんか?
「月が出た出た〜♪」なんて聴こえてくれば、月をながめるようなしぐさを自然に踊ることができる方もおられると思います。
それと同じように、ハワイのフラダンサーたちはほとんどフラの振りを間違えないんですね。
それは、曲のハワイ語が聴きとれて、意味がわかっているからなんです。
つまり、フラダンスといえど振りを覚えていないくても、ハワイ語がわかれば踊ることができます。
リラックスして楽しく踊れる
ハワイ語を、全部聴きとれる必要はありません。
もちろん、ハワイ語の文法なども覚える必要はありません(フラ教室に、ハワイ語を覚えにきているわけではないので)。
ですが「フラダンサーとして、これは覚えておいたほうがいい」という言葉は伝えるようにしています。
そして、聴きとることができて、意味が理解できることがフラを踊るうえでは重要だと考えています。
そうして、ポイントとなる言葉さえ聴きとれて覚えていれば、けっこう踊ることができるんですね。
このようにレッスンしていますと、(手前味噌ですが)当スクールの生徒さんたちがイベントなどで踊るフラを観て「リラックスして楽しそうに踊っている」と多くの方に言っていただいてまいりました。
それは、自然にその曲の振りが覚えられていて、また仮に途中で振りを飛ばしてしまっても歌詞やメロディから自然につぎの振りが踊れる余裕があるからだと思います。
振りが覚えやすくて、忘れにくくなる
以上のことから「振りが覚えやすくて、忘れにくくなる」のがこのレッスン方法のいいところです。
それに対し、順番で覚えていると、忘れないように、間違えないようにと“必死感”が漂ってしまうことがあります。
そうなると、フラの優雅さやリラックス感や、余裕のある立ち居振る舞いからは遠のいてしまいます。
だからこそ「急がば回れ」で、曲およびハワイ語の理解を深めることからはじめています。
そのほうが、結果的にラクに踊れるようになります。
あなたにとってフラとは何ですか?
実は、あるときに当スクールの生徒に「あなたにとってフラとは何ですか?」と質問したことがありました。
すると、何人もの生徒が「リラックス」と答えてくれたんですね。
おそらく、振りを覚えるのに必死だったとしたら「リラックス」とは言えないのではないでしょうか。
ですので、生徒たちはフラをラクに楽しく踊っているんだと思います。
ちなみに(余談ですが)、今回ご紹介した方法は、意外と他スクールなどでフラを踊ってこられた生徒さんが当スクールで学びはじめたときに驚かれることのひとつです。
「10年フラやっていたけど、ハワイ語の意味を知りませんでした」という生徒もいます。
ですので、当スクールのレッスン方法はユニークなのだと思われているようですね。
いずれにしましても、覚えやすくて忘れにくい方法ですのでとってもお勧めです。
そして、ぜひラクに楽しくフラを踊りたいと思っていらっしゃる方は、一度、当スクールの体験レッスンにお越しになってみてください。
今回、ご紹介したレッスンを実際にご体験いただけるとうれしいです。
一緒に、フラをラクに楽しく踊れることを楽しみにお待ちしております。
最後まで、ご覧くださいまして感謝いたします。